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平成29年度 高知医療センター・高知県立大学合同災害訓練を行いました
平成29年度 高知医療センター・高知県立大学合同災害訓練
平成29年11月5日(日曜日)に、高知県立大学は、隣接する基幹災害拠点病院である高知医療センターと、合同災害訓練を実施し、高知県立大学からは学生と教職員約700名が参加しました。
この訓練の目的は、高知医療センターが基幹災害拠点病院としての機能を果たせるように、来院した軽症者と避難者、帰宅困難者を高知県立大学池キャンパスが受け入れ、一方では高知県立大学池キャンパスに避難所を開設し、受け入れと避難所の両機能を如何に早急に立ち上げ、災害時の課題を抽出・分析し、災害対応マニュアルや連携ルール等を見直し、実際の災害時に対応することです。この訓練は、平成24年に始まり、今年で6回目となります。毎回訓練後にそれぞれのエリアで反省会を行い、挙った課題の対策を、次回の訓練に盛り込む形で繰り返し行って来ました。
本年度の訓練の特徴は、災害対策本部の体制の見直し、および救護所、避難所、そして食料等対応の各チームの更なる訓練の充実です。また、一昨年度課題となった、本学のもう一つのキャンパスである永国寺キャンパスとの連携です。この様な幾つかの新規の内容を含め、6回目を迎えたことにより、マニュアルには記載していない、想定外の事柄も組み込み、より現実的な訓練を企画・実施しました。
合同災害訓練としては、実際に被災した状況を考慮して災害対策本部を立ち上げ、受傷者・避難者誘導チーム、軽症者受け入れチーム、避難住民支援チーム、食料等対応チームを編成し、訓練を行いました。今年度の学生の支援活動としては、本学の立志社中の健援隊が軽症者受け入れチームを、同いけいけサロンおよび一般学生が避難所運営を、健康栄養学部の学生が食料等対応チームをそれぞれ支援し、訓練を行いました。
軽症者受け入れチームでは、昨年度に引き続き、当日の役割分担を全く決めず、発災後の限られた時間内に、軽症者エリアのチームビルディングを如何に行うかというチャレンジをしました。また、昨年から開始した停電の前提でありながら、安全確保のため照明の確保もポータブル発電機を用いて行い、臨機応変に照明の配置を変えるなど、対応をしていました。
避難住民支援チームでは、参加者をこれまでの学内の教職員および学生ばかりではなく、大学周辺の池町内会および望海ケ丘地区会の皆さん、障がい者、外国人、の方々も避難者として参加し、訓練をしました。避難所運営に関しては、地域住民の皆さんと立志社中のいけいけサロンの学生も加わり、避難所のパーティション作りなど、体験しました。
食料等対応チームでは、今年は一人3種類のおにぎりおよび豚汁を用意しました。また、アレルギーのある避難者を考慮したビスケットを配布するなど、避難者のニーズに対応した訓練を行いました。また、災害時に想定される様々な栄養に関する問題を抱えた避難者を対象に、高知県栄養士会との連携を図り、巡回栄養アセスメントを実施しました。
また、学生、教職員が傷病者役となり、高知医療センターでトリアージを受け、それぞれのエリアで診療を受けましたが、本年は特に日本語ができない外国人の方を傷病者として設定し、非常にリアルな訓練となりました。本訓練は、この傷病者役割の方々がそれぞれの受傷程度で演技をすることにより、成り立っています。援助する側・される側、それぞれの役割を発揮した訓練となりました。
高知県立大学災害対策プロジェクト
当日の様子
医療センターDMAT隊員による傷病者の仕込み
緊急地震速報が流れ、身をまもる学生
災害対策本部の立ち上げ
災害対策本部での情報集約を運営
災害対策本部から各エリアに連絡
安否確認システムによる学生と教職員の安否確認
避難者、軽症者の誘導
診療エリアでの軽症者の受付
高知県立大学の医師による診察処置
医療センターの医師による診察
医療センター事務職と協働した避難所受付
医療センターによる薬局の開設
豚汁の準備
非常食のおにぎりの準備
非常食の試食