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令和8年4月6日(月曜日)、新来島高知重工ホール(高知県立県民文化ホール) オレンジホールにて、令和8年度入学式を執り行いました。

今年度は4学部(文化学部・看護学部・社会福祉学部・健康栄養学部)に計359名、大学院(看護学研究科・人間生活学研究科)に計25名の総勢384名を迎えました。
式では入学許可が行われた後、甲田茂樹学長が新入生に向けての式辞を述べました。
新入生を代表して、健康栄養学部 健康栄養学科 田村 悠乃さん、看護学研究科 博士後期課程 永倉 和希さんがそれぞれ宣誓を行いました。また在学生を代表して、社会福祉学部 社会福祉学科 安光 乃彩さんが歓迎の想いを伝えました。


入学式終了後は、学部生の保護者説明会が行われました。
入学されました学生の皆さん、ご家族の皆さま、誠におめでとうございます。
関係各位から多数ご祝電やご祝辞をいただきました。誠にありがとうございました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
本日、高知県立大学の一員として新たな一歩を踏み出した皆さんを、教職員一同、心より歓迎いたします。ご臨席いただいた、ご来賓及びご列席されている関係者の皆さま方には、高知県立大学の教職員を代表して、心より御礼申し上げます。
高知県立大学の歴史は、1944年の高知県立女子医学専門学校設立から始まります。その翌年、高知空襲で一旦は校舎が焼失しましたが、その後高知県立女子専門学校を経て、1949年、本学の前身である高知女子大学として再スタートしました。すなわち、本学の歴史は戦後日本の歴史そのものなのです。本学は、「平和な社会の発展及び人々の生活の質向上に向け、知の創造に寄与する学術研究を行うとともに、地域志向の教育研究を通じ、地域の文化の発展と健康・福祉の向上に貢献すること」を理念とし、地域に根ざした教育・研究活動を続けています。本日、入学された皆さんは、このような本学の建学の理念や先達たちが追求してきた行動や願いを、是非、忘れないでいてください。
さて、皆さんは、これまでの小学校・中学校・高校での学びを通じて、多くの知識を得られ、貴重な経験をされ、物事を見る視野を広げてこられました。そして、大学での高等教育では、本格的な学問に触れ、正確かつ公正な情報の収集・吟味や科学的判断力を通して、物事を深く考慮して、真理を探究する意義や面白さを経験することができます。これは、他では代えがたいもので、どうかその喜びを、これから始まる大学生活で存分に味わってください。
また、本学での学びを特徴づけているものに「地域と共に育ち、地域に育てられる大学」という本学が長年大切にしてきた存立目的ともいえる使命があります。本学の学問は、生身の人間や地域社会を対象としており、一方通行のアプローチだけでは成立しえません。さらに、地域コミュニティは文化や価値観・生活習慣など一様ではなく、根気強く、かつ、真摯に意思疎通することが求められます。皆さんが、多様性のある社会の中で、大学生として過ごす時間は、異なる文化や価値観、ライフスタイルを体験し、理解を深めることで、自らの成長へと結びつけることができる、かけがえのないものになるでしょう。
社会は、科学技術の進歩に大いに影響を受け、日々変化しています。とりわけ、直近、私たちが目の当たりにしている、AI・ロボット・デジタルプラットフォームなどのIT・デジタル技術の普及は、私たちのコミュニケーションの持ち方、仕事や働き方、生活の質や利便性、そして、学習・教育環境などに大きな影響をもたらしています。すなわち、皆さんがこれから学ぶ学問分野においても、関連する知識・技術の習得、課題との向き合い方、解決策へのアプローチや合意形成の手法などが大いに変わってくることが予測されます。しかしながら、本学において学ぶ文化学・看護学・社会福祉学・健康栄養学は「人々の暮らしを支え、人生を豊かにする学問」です。IT・デジタル技術がどれほど進化しても、人にしか担えない役割があり、それらを身につけていくためにも、本学での学びの過程で獲得された知識と経験に裏打ちされたコミュニケーション力・思考力・実践力が基礎となり、卒後の実社会でも役に立つはずです。とはいえ、皆さんが卒業して第一線で活躍する2040年頃は、人口減少社会に突入しているはずです。人々の生活や文化、地域活動、更には健康やウェル・ビーイングは、IT・デジタル技術の進歩の恩恵を受けていることが予想されます。皆さんたちはIT・デジタル技術を存分に活用して「人々の暮らしを支え、人生を豊かにする」プロフェッショナルとなってください。
学部に入学される皆さんは、「地域学概論」という授業で、高知が抱える現実の課題に向き合うことになります。まず、そこで地域が抱えている課題を自分事として捉え、皆さんが学んだ知識がどのように役立つのか、課題解決に必要な情報をどのように収集して、地域にどのように伝達していくのか、じっくりと思いを巡らせてください。このような実践的な学びは、皆さんの未来を切り拓く大きな力となります。本学の大学案内の冒頭には、次の言葉が記されています。「知的好奇心をくすぐり、自分を成長させてくれる学問に出会えること。これこそ自分の未来を託すことができる最高の道標。これから始まる4年間が、10年後、20年後に輝いている自分にきっとつながるはず」。
大学院生の皆さん、大学院は新たな知を創造し、学問を深めていくところです。今までの学問で「当たり前」であった理論や方法に対して、「どのような意味を持つのか」あるいは「正しいとする根拠があるのか」という疑問が投げかけられています。このようなパラダイムシフトの中で、学問を極めていくためには、科学的知見に基づいて、正確で、かつ公正な情報や多様なアプローチ手法を取り入れながら、俯瞰的な思索に基づいて判断する事が求められます。その上で、個々の専門性を磨き、関心を持った研究テーマにおいて、研究成果をサイエンスとしてまとめ上げてください。
本学の教職員は強い熱意を持ち、皆さんの学びの歩みを、一緒になって考え、見守り、皆さんに伴走して支援していきます。
改めて、新入生の皆さんの入学を祝福し、皆さんが充実した大学生活を送り、元気よく、世界へ羽ばたき、かけがえのない挑戦を通じて、大きく成長されることを心より期待して、私からの式辞といたします。
令和8年4月6日
高知県立大学 学長 甲田 茂樹